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つま漢 第53回「人参養栄湯」

こんにちは、院長の下山です。
10月の漢方講座、
今回は「人参養栄湯」とその処方に含まれている「五味子」です。


そして、「上・中・下薬」「君臣佐使」といった漢方の理論を学びます。
あくまでも理論ではありますが、これが東洋医学の面白いところでもあります!
青木先生の講座で、当時の時代観や漢方ワールドを感じてくださいね!(^^♪

         人参養栄湯の生薬たち。

まずは「人参養栄湯」、すごく元気になりそうな漢方薬ですね~。
個人的には、おかゆの名前みたい!と思いました。笑

この漢方薬、字の通り、補気の代表、人参が含まれており、元気になりそうというのはあながち間違ってはいないのですっ!(・ω・ノ)ノ

その人參ともう一つ、気を補うことで有名な「黄耆」も含まれています。
そのため、別名「参耆剤」とも。

講座後の試飲が楽しみです。おいしいのでしょうかね…←

次は五味子ですねー。
五味子は5つの味があることから「五味子」です…そのままですね。笑

実は、甘・酸、種子は辛・苦。
最後にほのかに鹹(かん=しおからい)がくると。。。
ほんとかな~~~
と疑いますが、まずはパクリ。


五味子は、現在は「チョウセンゴミシ」という朝鮮原産の五味子を使用しますが、過去は日本にも五味子と呼ばれるものがありました。
見た目も若干違い、効かせたい症状によって使い分けていたみたいですね。

作用は、止咳、止汗、生津、固精作用などいくつかあります。
一つ一つをみると覚えられなくなりますが、簡単にまとめると、体外に排出されてしまう水分を収め、本来の水分を身体の中に留めてさせてくれるのです。
五味子とは名ばかり、明らかに酸が多い気が。酸による収斂作用なのでしょうかね~。

水に浸けただけ!の五味子水。

ここまででも、盛りだくさんですが、まだ続きます。笑

次は上・中・下薬ですね~。
ほんとひとつひとつブログのテーマにできそうですが、
これを1回の講座に詰めるとは、内容盛り込みすぎ…w

神農本草経では、365種の生薬を「上薬・中薬・下薬」の3つに分類します。

上薬は処方の中で、君薬となることができます。毒は無く、多量に服しても、長期間服用しても人に害を及ばすことはないです。

中薬は処方の中で、臣薬となることができる。人の健康を守り、無毒の時も有毒の時もあり斟酌して用いる。
病気を治し、虚羸を補おうとします。

下薬は処方の中で、佐使薬となることができます。
病気を治療するのが主要な作用。副作用が多いので長期間服用してはいけません。病気を治療しようとする者向き。

このように、病気を治す効果が高いものは下薬となり、長寿の効果が高いものは上薬となります。

この中には君臣佐使という理論も含まれています。
君臣佐使は簡単に説明すると、
処方の中で主要な効果を発揮するものを君薬、君薬を助けるのが臣薬、病気の中の主要でない症状を治療するものを佐薬、また、君薬の激しい作用を弱めるのも佐薬の役割です。

理論に入ると一気に専門的になりますね~。
詳しくは講座でお話ししています。(*’ω’*)

さて、君臣佐使の話が終わったところで漢方薬の試飲タイム~♪

どうかな~…💭意外と美味しい。

ご参加くださった皆様、第53回の漢方講座は、いかがでしたか?
ちょいと難しいですが、漢方薬の理論も興味深い!

次回は、甘露飲という、いかにもおいしそうな漢方薬です~。
本当においしいのか?お楽しみに~(^^♪

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