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つま漢 第65回「白虎加人参湯」

蝉の鳴き声が響く暑い日の合間に、突然の大雨だったりと。
梅雨が明けた後の落ち着かない天気が続いていますね。

今回のつまずかない漢方講座では、これから来たる夏にちょうど良い「白虎加人参湯」をテーマとしました。
前回の講座で「去」と「加」の話が出ましたが、その意味を覚えてますか?
文字通りの意味ですが、「加」は加えるという意味です。つまり、この漢方薬は白虎湯に人参を加えていることなんですね。

白虎湯を構成する生薬で特徴的なのは、知母(チモ)と石膏です。
知母の花は花管(ハナスゲ)とも呼ばれていますが、「二味の薬徴」著者の田端氏はその花に対してもっと素敵な名前がついても良いくらいだと絶賛していました。
どんな花なのか、気になりますね。ちなみに夜しか咲かないようです。

石膏は鉱石であり。水に溶けないと言われています。
では、そのまま摂取するのでしょうか。
そんな事をすれば、口の中はジャリジャリで大変なことになってしまいます。もしかしたら歯が欠けてしまうかも。無理しちゃダメです。
こちらの石膏。水に溶けないのと言われているのですが、煎じるんです。
不思議。
今回はこんな実験をしました。

「事前に石膏を浸けておいた水とそのままの水の飲み比べ」

皆さんには、どちらが石膏水であるかは伝えず、特に身体を冷やすと思われる方に挙手してもらいました。
飲み比べてみると、確かに全然違う!

が、果たしてどちらがそうなのか・・・
多数決をとってみたところ、見事に半々という結果。

種明かしをされて、改めて口にしてみると、成程という感じです。
市販されている硬水のようなそんな口当たりですね。
普段から硬水を飲んだりされている方には難しくなかったようです。

講義が終了したところで、白虎加人参湯が煎じあがり、試飲タイムです。
どんな味になっているのでしょうか。

粳米が溶けてトロリとした舌触りの後に、甘草の甘さが続きます。最後にくる苦味は人参や甘草でしょうか。漢方薬っぽさがここで出てきます。
温かいのに、体を冷やす作用があるって不思議ですね。
でも、胃腸を冷やし過ぎず、熱を冷ませるのってとっても良いことではないでしょうか。
今回は康治本傷寒論もぐいぐい進み、実験もありの、濃密な内容でした。

次回の「つまずかない漢方講座」は
9月25日(日) 10時~13時
次回の漢方は「葛根加半夏湯」がテーマです。

つまずかない漢方講座は毎月第4日曜に定期開催しております。
「つまずかない漢方講座」FaceBookグループより参加申請をしていただくか、下記リンク先のお問合せにてご連絡おねがい致します。

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